Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

〜 No.175 つい買いたくなる「プロテクト型投信」について〜

皆様こんにちは。

 

今日は、投資初心者の方が飛びつきそうな

旨味のある(注:売る側にとって)

投資信託について書こうと思います。

 

(*というのも、週末に新聞の一面広告に載っていたもので)

 

いわゆる

「プロテクト型」と呼ばれるそれは

プロテクトライン(名前もなかなか言い得て妙…)

基準価格の最高値90%に設定され

(基準価格が1万円ならプロテクトラインは9千円)

ファンドの基準価格は「それ以下に値下がりしない」という物です

 

どうですか!?

 

怖くて株や為替に手を出せない人でも

90%の元本が保証されて

尚且つ値上がりする可能性もある商品なら

ついつい食指が動くのでは?

 

で、一度上昇したプロテクトラインは

基準価格が下落しても下がりません。

 

万が一基準価格より下がるとどうなるか、というと

 

「償還」 ^ ^;

 

なんと、強制終了です。

運用が終了してプロテクトラインの金額が戻ります。

 

このタイプ(投信Aとしましょう)の募集要項にある

細かい字で書いてある注意書きも見てみます。

 

手数料:年間1.4404%

 

どうでしょう?

高いか安いか分からない?

 

100万投資していたとしたら

年間約14千円が手数料として引かれます。

(14千円だと高く感じますが、1.4%だと安く感じませんか)

 

預貯金なら手数料0円です。

しかも

投信は元本保証じゃありませんが

預貯金は1000万までなら元本保証されます。

 

冷静な方なら

あえてこの投信は買わないと思いますが

 

なんとこの投信

7月の純流入額のトップなのです!

(しかも2位に200億の差をつけてぶっちぎり1)

 

私が勝手に想像するに

500万とか1000万とか一気に預けるお年寄りが多いのでは

 

だって、セールス文句で

「損が限定される」って使えるんですよ!?

私たち、「損」が大嫌いですからね。

(損失回避の心理があるから)

 

「老後資金を減らしたくないでしょう?」

とか

対面でそこら辺をつけば、投資初心者の方になら

私でもたくさん売れそうです!

 

 

でも

リスクとリターンはイコールですから

ロスが10%に抑えられるという事は

ゲインも10%より上にはいかないという事です。

 

ロイターの記者の方も書いていましたが

そんなんだったら

自分の金融資産の90%を預貯金に預けて

残りの10%を株にでも投資すれば?

と思ってしまいます。

 

いやいや

金融商品の設計には

行動経済学で研究される「不合理な意思決定」を

うまくつく必要があるのですね〜。

 

買うのは個人の自由ですが

それが自分にとって本当に良いものか

よく考えて下さいね。

 

 

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編集後記:

 

先日TV番組「マツコ会議」で、100万円の受講料を払って

モナコの舞踏会の参加を目指す方達の様子が放送されていました。

ある女性は「世界一幸せな女性になると決めたから」

講習会に参加しているそうです。

 

この様子を見て思い出したのですが

米科学者が認定した「世界一幸せな人」というのが存在します。

 

その人の名は、マチウ・リカール氏。

フランス生まれの僧侶です。画像↓

https://ameblo.jp/chocolatala/entry-12308313036.html

 

根拠は、利他の瞑想などで培われた脳にあります。

具体的に興味がある方は、ブログに書いておきました。

幸せになるには、「前頭前野の左側活性化」がポイントなんですよ