Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

〜 No.126【イメージフィクス法】で簡単に記憶する技〜

みなさんは

【鬱】って漢字書けますか?

 

【薔薇】はどうでしょう?

 

わたくし、今年の夏休みは娘の『漢字』と向き合いました。

 

こちらのブログでも何回か書いておりますが

娘は「読め」ても「書く」のに苦労をするタイプ。

 

今までは、漢字を覚えるために

とにかく「書いて覚える」という

オーソドックスな方法を取っていたのですが......

 

どうもこの方法だと

うちの娘の場合、とても効率が悪いと感じるようになりました。

 

そこで色々調べてみたところ

【イメージフィクス法】というのを見つけました。

 

結論から言うと

「書いて」覚えるのではなく

「思い出して」覚える

というアプローチです。

 

やり方はとても簡単です。

 

1. 覚えたい漢字を大きめに書く(大きな手本を用意する)

2. 全体をよく見て形を覚える

3.目を閉じて、漢字を再現してみる

4.一度では再現できない事がほとんどなので

 もう一度目を開けて、今度はできなかった部分をよく観察する

5.目を閉じて再現するが、ここでは3.で再現できなかった箇所を

 拡大するようなイメージで再現してみる

6.できるまで、3~6を何回か繰り返す。

7.完全に再現できたと感じたら、紙に書いてみる

 

私も漢字は苦手な方なので

娘に試す前に、自分で実験してみました。

早速【鬱】と【薔薇】を試したところ

どちらも一発で書けたのです!

 

そこで娘にやり方を伝えると

「ものすごくやりやすい!!」

とのこと。

 

今まで、右手の小指から手首にかけて

鉛筆で真っ黒にして

大嫌いな書き取り練習をしていても

なかなか書けなかった漢字が

一度も練習することなく

スラスラ書けるようになったのです。

 

たまに間違いますが

それでも効率は段違いに上がりました。

 

「漢字は書いて覚えるもの」

という思い込みで

苦労している子供達がたくさんいるかもしれません。

 

ディスレクシアで「書く」のが苦手な子は

WISC-IVという検査をすると

知覚推理指標(PRI)の値が落ちるタイプです。

 

線の向きや方向、細部の形の違いの区別がしにくく

ひらがなや漢字のワークに

非常に大きな苦労を伴います。

 

こういう子は

何回もなぞり書きや書き取りをしたところで

正確な字を書くのはとても難しく

また忘れるのも早い。

 

逆に

イメージを伴う記憶力は良かったりするので

(娘も、いつ・どこに・誰と・何をしたという

「エピソード記憶」は恐ろしく良いのです...)

そちらを活かした学習方法を使うといいのですね。

 

もしかしたら

「書いて覚えなさい!」というのは

「うさぎ飛びで足腰を鍛えろ!」というのと

同じくらい盲目な指導の仕方なのかもしれません。

 

 

読み書きが苦手なお子様について

分かりやすく書かれた学術書です↓

 

参照:『ディスレクシア入門』日本評論社 加藤醇子