Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

柊りおん   〜 No.113 お金持ちの人達がうらやましくなったら〜

皆さまこんにちは。

 

「あの人って羨ましい〜!」とつい感じてしまうジェラシー。

 

前々回は

「専業主婦で自分は何の価値もないんじゃないか?」

と感じている人が

「新しいチャレンジを始めた友人がまぶしすぎて凹む!」

という気持ちの整理の仕方をお伝えしました。

 

今回はお金持ちに対するジェラシー(不快感)

について考えてみましょう。

 

TV番組などで、よくセレブの豪邸訪問をやっていますが

「お金があれば何の悩みもなくなるんじゃないか」

「あんな豪邸に住めたら私はどれだけ幸せだろう!」

という思いが強い方に、今日の記事は参考になりますよ。

 

あるSNSの質問箱に載っていたグチを

サンプルとして考えてみます。

 

(以下原文ママ)

 

"家が金持ちの人たちってなんで自分が稼いだわけでもないお金を我が物顔で使いまくってるんだろう。親のお金で豪遊し、旅行に行くのにファーストクラスでいく、一生働かない宣言、男に貢ぐ、ブランド品買いまくる…。自分で稼いだならいいと思うけど、親が稼いだお金なのに。お金のありがたさも知らないんだろうな。最近テレビに出てくる金持ち令嬢達を見ていると不快感しか抱かない"

 

(引用終わり)

 

おそらくこのグチを書いた方は

「豪遊=毎日がこの世の春みたいに楽しい」

というイメージなのではないでしょうか。

 

こう思っている方は実際とても多くいます。

 

以前、マイケル・ジャクソンの3人の子供たちの養育経費が

年間5億円もかかるという話題をワイドショーで取り上げていました。

 

そこで番組は「あなたは5億円あったら何に使いますか?」

というアンケートもリアルタイムで実施していたんです。

 

すると、「5億円の豪邸に住む」と答えた人が

「豪華世界一周旅行をする」より断然多かったんですね。

 

でも、残念ながら「幸せになるお金の使い方」

として正しいのは「世界旅行」の方なんです。

 

 

キーワードは『快楽順応』。

 

 

悲しいかな。人間は快楽に慣れてしまうのです。

 

どんな豪邸も、ファーストクラスでも

高級レストランでもハイブランドに囲まれても

「慣れ」てしまう。

 

例えば、エルメスのバーキンが死ぬ程欲しい!

と思っている女性がいたとします。

バーキンに囲まれた生活なんて

この世の天国と感じるかもしれませんね。

 

そこで

女性がやっとバーキンを1つ手に入れたとします。

 

この時の効用(満足の大きさ)

「なかった」ものが「初めて」手に入ったので、「100」ですが……

 

その後、リッチになって次々バーキンを手に入れたとします。

 

すると

 

2個目のバーキンを手に入れたときの効用は「180

(初めて手にいれた時は嬉しさ100なのに、今度は2割減の80)

 

3個目のバーキンを手に入れた時の効用は

230(嬉しさ50)

 

4個目ともなると「240(嬉しさ9割減の10)

 

5個目は「もうどこにしまおうかしら?」くらいの感覚で

245(嬉しさ5)

 

そして6個目以降は

ずーっと効用(うれしさ)は「245」で変わらないのです。

もはやファストファッションの服を買った

くらいの気持ちになります。

 

先日も建設会社の社長夫人が

山の様なバーキンや高級バッグの自宅保管場所を見せていました。

 

けれど

バーキン持ってない人より100倍幸せかというと

2.45倍くらいしか満足度は変わらない

という事です。

 

ファーストクラス搭乗だって

ブランド品を買いまくる日常だって同じです。

 

逆に言うと

持っていすぎるからこそ

「幸せを感じにくい体質」になってしまうんですよ。

 

所得にしても同じです。

自分が理想とする所得を頑張って達成したとします。

 

けれどその2年後には

「慣れ」のために幸福度は13%しか上がらないと言われます。

 

 (ちなみに、年収300万の人が年収600万になっても

 幸福度は倍ではなく9%しか上がらないそうです)

 

ですので

セレブお嬢様を見て不快になった方も

「許せない!」なんて思わずに

「何でも持っていると小さな幸せを見つけることができなくなるし

ある意味かわいそうかもネ」という感じで

受け流してしまえばいいと思います。

 

今度令嬢達がTVに出て来たら

「日本経済のために使ってくれてありがとう!」

とつぶやけば

イライラモヤモヤが軽減されると思いますよ。

 

持っていないことが不幸なんじゃなくて

幸せを感じられないことが不幸なんです。

 

 

参照:『図解雑学 行動経済学』筒井義郎 ナツメ社

 

*お金や不安関する思い込み&解決方法は

 67月の『感情美人学講座』で学習します。

 私が今理想に近い生き方に近付いていると感じられるのは 

 様々なバイアスを取ることを意識し、実践しているからです。

 逆にこのバイアスに気づかないと、変化は起こせません。

 変化するのは怖いですからね。

 

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編集後記:

今回の記事、実業家でベストセラー作家の川島和正さんが読んで下さって

(ちなみに川島さんの年収は28才から7年連続「億」越え)

 

「お金のないときに、ギリギリのお金でチビチビ飲んだ安い酒は

 今飲むドンペリより価値があった」

 

とメッセージを下さいました。

良かった、書いた事間違ってなくて ^ ^;