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~No.87 変化する智慧を説く「易経」〜
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脳科学や心理学を勉強していると
「占い」という言葉には疑ってかかる癖ができてきます(^_^;)
(ご存知のように、玉石混合ですものね)
そんな私が
これはいい考え方だな
と思うのが古代中国から伝わる「易経」です。
今日は趣向を変えて
「易経」から「ピンチの乗り越え方」について
考えてみたいと思います。
「易経」というと「占い」のイメージがありますが
「易経」= 占いではなく「古代の叡智の書」
なのだそうです。
易経を英語に訳すと
「Book of Change」
になります。
つまり「変化の書」です。
易経では、「万物は変化する」
「人も変化するのが必然であり、自然である」
と説きます。
今日はその中から
「龍の話」をご紹介したいと思います。
(以下、『リーダーの易経 「兆し」を察する力を鍛える』
竹村亞希子著 角川SCC新書 から引用します)
第一段階:「潜龍(せんりゅう)」
地中深くの暗い淵に潜み隠れている龍。
世の中に認められるような力もなく、地に潜んで志を培う時。
*この時に焦って自分の力を発揮しようとせず、洞察力を養う準備をする。
ただし大きな志はこの時しか抱けないので、想像する事を大切にする。
第二段階:「見龍(けんりゅう)」
明るい地上に現れ、眼が見える様になる。
師を見習って物事の基本を学ぶ。
*理屈をつけずに、一生懸命真似するのが大切。
第三段階:「乾惕(けんてき)」
毎日同じことを繰り返して修養に励む。
技と応用を身に付け、成長をする時期。
*成績が良い時ほど内省し、心配すること。
第四段階:「躍龍(やくりゅう)」
跳躍のタイミングを計る時。
修養を極め、リーダーになる一歩手前の段階。
*兆しを見極め、行動するスタンスの取り方に注意
第五段階:「飛龍(ひりゅう)」
リーダーとしての能力を発揮し、志を達成する段階。
*この時は何をやっても上手く行き(行き過ぎる)
褒められて当然、批判されると腹が立つ段階なので
部下などの讒言(戒め)に耳を傾ける事が大切。
第六段階:「亢龍(こうりゅう)」
高みに昇り過ぎ、力が衰えて降り龍になる段階。
雲よりはるかに上に昇り過ぎれば、雨を降らす龍が存在する意味がない。
*ここまで来ると、
周りを見渡しても誰もついて来ていないという状況になってしまう
いかがでしょうか......?
周りの会社、人、自分に当てはめると
面白い位に当てはまっていませんか?
特に私の場合、
歴史と感情マネジメントを組み合わせた本の企画書を書いていたこともあって
信長や秀吉は急激に昇りすぎて
部下の話全然聞けなくなっていたな〜
とか
家康が多くの理不尽に耐えて
やっと「タイミング」を捉えられたのは
この龍の話を知っていたからなのかな〜
など、戦国武将の人生とダブらせて考えてしまいました。
「君子占わず」
という言葉があるのですが
「易経を学んだ君子は、占わなくても出処進退が分かる」
というのが理想の形なのでしょうね。
後世に残る書物というのは
易経しかり、孫子や韓非子しかりで
物事の本質をつくものばかりです。
私もこのひと月は古典を中心に読んでいたのですけれど
益々積極的に古典を読もうと思いました。
易経の本は非常に難解とされているのですが
竹村先生の本は本当に読みやすいです!↓
「リーダーの易経『兆し』を察する力をきたえる」
(角川SCC新書)
http://goo.gl/xnkaxi
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編集後記:
最近新宿で仕事をする日が多かったのですが
やっとゆっくりできるランチスペースを見つけました
『Brooklyn Parlor』
http://www.brooklynparlor.co.jp/shinjuku/
お勧めです!!
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