皆様こんにちは。
前回のメルマガで
「前世記憶のほとんどは作られた記憶」
というのをお話しましたね。
バックナンバーは下記からもご覧頂けます。
http://goo.gl/DdgPko
今回は、その「ウソの記憶」が
どうやって作られるかお話しようと思います。
(*本人は「ウソの記憶=本当の記憶」と思っています)
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「記憶が変わる」というのには
2つの意味があります。
1. ある出来事があって、その後事実とは異なった記憶が作られる
2. 出来事そのものがないのに、架空の記憶が作られる
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1. の例としては、犯罪の目撃者が
実際見た犯人の顔を全くの別人として思い出してしまうこと。
2. の例が、前回お話した「前世」などの記憶です。
この2.「実際に体験していない出来事の記憶」を
「フォールスメモリー」と言います。
フォールスメモリーに関して
以前TV番組などでも取り上げられていた有名な実験があります。
実験では、参加者の家族から子供の頃の思い出の写真を
3枚提供してもらいます。
(この3枚の写真を「実際にあった出来事」の条件とします)
そこから更に1枚、参加者が子供だった頃
家族と一緒に写っている写真も提供してもらいます。
そしてこの1枚の写真を画像編集ソフトで切り取り
それを気球の写真と合成させて
あたかも参加者が子供の頃
家族と気球に乗ったかのような偽の写真を作り出しました。
そして「実際の思い出」と「気球の偽の思い出」について
7~16日の間に合計3回インタビューを行いました。
「気球に乗った思い出について、細かいものでも構わないので
何か話してくれませんか?」という具合です。
すると、1回目のインタビューでは20人中7人の参加者が
実際にない気球の思い出を話し始めました。
そして3回目では
実に50%の参加者が
フォールスメモリーを作り出したのです。
「当時小学生で、確か10ドルで気球に乗れて20m位上がったんですよ」
「ママが下にいて、写真を撮ってくれたのは確かです」
という風に。
なぜこのような
フォールスメモリーが作られてしまうのでしょう?
長くなってしまうのでシンプルにしますね ^ ^;
1. その記憶が事実であると思い込む
2. それについて思い出そうとすると
関係ない色々な記憶の断片が思い出される
3. 想起された様々な記憶の断片がつなぎ合わされると
「その時」の記憶が蘇ってきたと捉えてしまう
4. 一貫したフォールスメモリーが完成される
……いかがでしょうか?
にわかには信じ難いですけれど、そうなんですね。
フォールスメモリーでは「イメージ化」が肝なのですが
あるものを想像してイメージ化すると
実際に生じた知覚とイメージ化によって生み出されたものが
区別できなくなってしまうのです
(これを「イメージ膨張効果」といいます)。
いやはや
妄想族の私にとってはドキリとする内容です。
本当は自分の中にある記憶の多くが
書き変わっているか
実際には存在しない出来事の可能性もありますね。
また別の機会に話せたらと思いますが
今懸念されているのは
「偽の記憶を植え付ける」という技術なんです……!
参照:
『つくられる偽りの記憶 あなたの思い出は本物か?』越智啓太 DOJIN選書
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編集後記:
昨日新宿の伊勢丹前を歩いていたら
あの『デロリアン』がありました!!
Back to the Future 30thのエピソードは
何だかどれもホロリと来てしまいます。
米のトヨタCM
日本でも放映して欲しいです!
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