よく「クレームを言う客の対処法」は聞くのですが
「いいクレームの入れ方」というのは余り聞きませんね。
今回はそんな「効果的なクレームの入れ方」
をご紹介します。
自分の権利を主張するのは大切ですが
モンスターにならず
まずは下記2つのポイントを押さえて下さい。
ポイント1:
冷静な態度で、なるべく丁寧な口調で話す。
相手だって人間です。
甘く見られたらダメだ!といって
必要ないのに威圧したり乱暴な言葉遣いをすると
相手にこちらの伝えたい事が伝わりません。
乱暴な振る舞いをすると
相手は「闘うか・逃げるか」のどちらかを
本能的に選択したくなります。
あなたの狙いは
相手に自分の言い分を聞いてもらうこと。
冷静に淡々と事実を語ると
逆に相手は「この客巻けない……」と感じるでしょう。
冷静に話されると結構コワいものです。
ポイント2:
言いたい事は1つに絞る。
エキサイトしてくると
あっちもこっちも!
と色々な枝葉を積んで火を燃やそうとしてしまいます。
でもクレーム内容は1つに絞って下さい。
私が先月体験したお話をします。
携帯電話のキャリアをA社からB社に変えるついでに
機種も変えました。
ところが、そのB社で抱き合わせ販売をされたのです。
私は以前営業をしてましたし
携帯やネット回りも無知な方ではありませんが
気付いたらいらないポケットwi-fiを契約してしまっていたのです。
(私に非があったというご批判は甘んじて受けましょう)
家に帰って気付いたので
商品を受け取りに行く予定だった翌日に
「これは解約して下さい」と伝えると
「通信業法でクーリングオフができません」
と担当者も引き下がらないので私もかなり頭に来ました。
まず、この時点で何も意識しないと
こんなクレームを入れたくなる訳です。
「私がポケットwi-fi既に持ってて、あげくにテザリングできる携帯も契約してるって伝えてるのに、何でまた更に一台買わせる訳?こんな最悪なサービス受けたの人生で2回目位だわ。おまけにすっごいケバい化粧。キャバクラじゃないんですけど?この店舗ではこういう営業の仕方をしろって教育してんの!?」
こういう風にあれもこれも出て来たら
まずその中で一番伝えたい事は何なのか考えます。
私の場合
「抱き合わせ販売されたので、ポケットwi-fiを解約してもらう」
のが論点でした。
なので、ネットなどでこれが解約できる事例を一応集めつつ
この事のみを相手に伝える訳です。
その時に「会社の教育がなっとらん!」とか
「化粧ケバいんだよ!」というのは論点から外れます。
私はB社の教育を改革するつもりも
お姉ちゃんの化粧の仕方を指導したい訳でもありません。
「センターに問い合わせています」など
のらりくらりとされたのですが
こちらも3日間と期限を設けていたので
それまで毎日進捗状況を電話で聞いたら
前日に来店不要であっさり解約できました。
また先日研修を担当していた際
「タクシーの運転手にこちらが低姿勢で話しかけているのに、向こうから上から目線の言葉遣いをされてムカついた」
という方がいました。
この場合
① こちらが低姿勢だったのに関わらず
向こうの態度が横柄だから頭に来たのか
②上から目線の言葉遣い自体に頭に来たのか
と考えます。
そうすると、ほとんどの場合②になります。
なので、どうしてもタクシー会社にクレームを言いたくなったら
「こっちが敬語で話してやってんのにねぇ〜!」
といった余計な一言は付け加える必要はありません。
あれも言いたい!これも言いたい!
となってくるのが人情ですが
1つに絞る位に意識を持って行ってちょうどいいんです
(それでもおそらく気付けば3つ位相手にぶつけているでしょう)。
相手に関係ない事をぶつけるほど
自分の論点もズレて解決が難しくなります。
このテクニックを使うシチュエーションが来ないのが一番ですが
もしクレームを言いたくなったら
論点を1つに絞り、冷静さを保つよう心がけて下さい。
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