アンガーマネジメントでは
不安・ストレスのコントロールの初歩にも触れています。
上手に不安をコントロールするには
今自分が抱える問題を
「自分が努力して状況を変えられるのか/変えられないのか」
にまず分けて
「自分の努力で変化を起こせる事は、変化を起こす」
のがポイントなんです。
でも、変化を起こせるはずなのに
一歩を踏み出せない人が非常に多いのですね。
この「恐くて一歩踏み出せない心理」について
以前連載中のtrinityの記事
「2014年~変化を起こしたい貴女へ」
でも書かせて頂きましたので
お読みになっていない方はまずこちらからご覧下さい。
http://www.el-aura.com/2014010804/
今回、この中で触れている
「損失回避の心理」について少し詳しく書かせて頂きます。
私達は
「新しく何かを始めて得るもの」より
変化を起こすことで今持っているものを失うもの」
の方を過大評価してしまいます。
例えば、離婚した方が幸せになると分かっているのに
色んな不安が湧いて来て仮面夫婦を続けているだとか
独立した方が人生充実するだろうと思っているのに
文句言いながらサラリーマンしている。
もしくは株で損切りできないetc……
みなさんも心当たりがあると思います!
これには、私達の古い脳の一部
(人には原始的な古い脳と
高次認知機能を司る新しい脳があります)の
腹側線条体(ふくそくせんじょうたい)
と呼ばれる部分の活動が関係しているんです。
古い脳は
動物である限り抑えられない衝動を司ります。
なので、新しい事を始めると
それによる損失を恐れるのは
人間である限りしょうがないんですね。
例えば、1.と2.のどちらの宝くじが欲しいですか?
1.もれなく1万円があたる宝くじ
2. 90%の確立で1万2000円が当たるけど
10%の確立で何ももらえない宝くじ
大多数の人は1.を選びます。
冷静に考えると
10人中9人は1万2千円をもらえるので
2を選ぶ人が多くてもよさそうなのですが
理性がうまく働かなくなってしまうのです。
京都大学のこころの未来研究センター、阿部准教授によると
「損失を回避しようとする強さ」は
この腹側線条体が活動する個人差と密接に関係しているそうです。
もし何か決断したのに
なかなか恐くて一歩踏み出せないという方は
自分の古い脳が変化を邪魔してる
と冷静に捉えると勇気が出て来るかもしれません
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